第2回 池田正行先生による神経内科道場


【日時】
11月19日(土)14:00〜、20日(日)9:00〜15:00
【場所】
岡山大学付属病院 管理棟6F 第8カンファレンスルーム
【目的】
神経内科に対してのイメージを変える!
【参加者】
[講師]
池田正行先生 (医薬品医療機器総合機構)
[SPさん]
前田純子さん  (岡山SP研究会)
西谷りえ子さん (岡山SP研究会)
[医師]
佐藤 涼介先生 (佐藤医院) 
片岡 廉先生  (片岡内科医院)
安田 英己先生 (安田内科医院)
[学生]
(川崎医科大学)
中島義之  林 幹雄  三木 敏耶 
(滋賀医科大学)
吉川美喜子
(島根大学)
岩下 義明
(岡山大学)            
中山明子 大木乃理子 大貝千草
松本享 井上英美 平川恵理 藤田浩二
西蓮寺智子 権淳美 浜中智子
田辺裕紀子 泉俊博 野中慶佑 福井太郎
藤田篤史 田中景子 八名ゆり子  湯口 賢

【スケジュール】
【19日(土)】
14:30〜14:50  アイスブレーク
14:50〜16:20  神経内科の基礎知識レクチャー
16:30〜      医療面接セッション
 学生の医療面接 15分、フィードバック&ディスカッション 30分
 池田先生の医療面接 15分、フィードバック&ディスカッション 40分
18:30 終了
19:00〜 懇親会

【20日(日)】
9:00〜9:20   神経内科の基礎知識レクチャー
9:30〜10:30   一人目の患者さんの医療面接と診察
10:30〜11:30  二人目の患者さんの医療面接と診察
12:00〜13:30  昼食、腱反射の練習
13:30〜  午前中の患者さんについてディスカッション
14:20〜  神経内科について質疑応答、「頭痛とCT」についての講義
15:30   終了

【感想】(ML上に流れた感想より)

『今回の神経内科道場では、自分が研修医になった時に役立つ臨床の知識/技術を何か盗んでこようという意気込み(!?)で参加させて頂きましたが、2日間を振り返ってみ
ると、自分が期待していた以上のものを得ることができたなぁと感じています。それは、今回の神経内科道場の随所に驚きや感動があったからだと思います。』
『本当に、今回のWSは充実した時間を体験できました。食わず嫌いになっていた神経内科が楽しくなってきた感じです。池田先生が初日に部屋に入ってきた瞬間に感じた『楽しい気がする』という感覚に
間違いはありませんでした。』
『何より印象深かった池田先生の言葉です。
「患者さんに助けてもらう!」』
『「普通なら膨らみがある部分が平ら、ないし、凹んでいる」と気付くことの難しさを感じ、神経内科医の研ぎ澄まされた観察力、洞察力に感銘を受けました。』
『患者さんが言った言葉「怖い」「変じゃないか」といった言葉に食らいついて、どうしてそう思うのか?なにが怖いのか?と尋ねる。そうした質問によって患者さんから情報を得るその技術が、見ていてとてもよくわかりました。』
『先生の医療面接と「患者さんに教えてもらう」という言葉で、自分の気持ちが変わりました。
「聞こう」ではなく、「教えてもらおう」
同じようでじつは違う、このことに気づけたのが一番よかったです。』
『医療面接をする上で、視診がいかに大切か、視診によって手に入る情報をわかりやすい例を使って説明していただき「なっとく!」しました。』
『まず私がびっくりしたのは視診についてのお話です。巨人の長嶋監督の手がポケットに入ったままなことは私も気がついていましたが、長嶋監督の肩までは目がいきませんでした。池田先生の着目点に驚きました。』
『患者さんの動きには「診察されている」というバイアスがかかっているというのが私には新鮮でした。そういう特殊な状況であることを忘れてしまっている、ごくごく日常的な動作こそが感度が高く、だからこそ医療面接で日常動作についての質問をするんですね。』
『池田先生の医療面接ですが、本当に舞台でも見ているかのようで、山あり谷ありの盛りだくさんの内容でした。
今の自分では経験も年もかなわなくて、たとえ池田先生の真似をしても同じ空間は作れないなぁ・・・と思ってしまいましたが、それは池田先生がご自身で作ってきた個性なのであたりまえなのですね。』
『先生のレクチャーや、面接、診察をみながら、池田先生が誰かのイメージに重なるとWSの途中から思っていました。WSの終盤にようやく気付いたのですが、それは昔小説で読んだ「シャーロック・ホームズ」その人でした。』
『池田先生の医療面接は「人間対人間のドラマ」でした。』
『 患者さんとのやり取りが、パソコン上のfolderをどんどん深く開く様に進んでいく感じが伝わってきて面白かったです。
先生の面接を見ながらパソコン画面が頭に浮かんできてました。
なかなか手強い患者設定で、患者自身止まることなく不安を訴えまくる(やたらと多くのfolderをランダムに開きまくる感じ)状況の中、自然に主導権を握り、相手のランダムな動きを知らず知らずのうちに制御している光景はまさに職人芸でした。』
『患者さんの診察を実際に見たのは初めてで、これが反射の試験かぁ、とかこんな風に固縮を確かめるんだ、といった感動もありました。
より印象に残っているのはその後のディスカッションです。
ディスカッションの中で、Parkinson病を見分けるために何を聞くか、「リカちゃんハウス」と「プラレール」の例がすごくためになりました。
普段不便に感じていることを具体例(歯磨きがやりづらい、カフスボタンがとめづらいなど)を挙げて聞いて、患者さんから得られる情報の方が、医者がやる腱反射などより特異度が高い。
1日目に感じた「病歴聴取の重要性・患者さんに教えてもらう」という理解を、いっそう深めるものでした。』
『素敵な芸を見ると、不思議なもので、見ている側まで素敵な気分に。
そして、あわよくばその芸を自分でも身に付けて見たいなんて気分にまでなってしまいます。』
『今日から練習です。そして、思い立ったが吉日です。楽しくなった神経内科の勉強もスタート。
ありがたいことに、来年池田先生がまた岡山に来てくださるようですので、それまでに
しっかり成長しておきたいなぁと心から思っています。本当に楽しみです。』
『神経内科以外にもいろんなことを学んで、担当させてもらって本当によかったと思っています。
神経内科を好きになることができた2日間で、テストのためじゃなくもう一度ちゃんと勉強したい!と思えるようになりました。
池田先生、貴重な時間を使って来てくださってありがとうございました。』
『結局神経内科的な事柄に関することより、もっと大きな、考え方や行き方を見直してみようかな、とか変えてみようかな、と思うようなメッセージを頂いたような気がします。これは神経に関わらず、どの科に行っても、そして病院を出ても、使える知恵とステキなレッスンでした。』
『今回の神経内科道場を経験して、僕自身また『医者になりたい!』という気持ちが一段と強くなりました。
そして、この気持ちをその場で終わらせてしまうのではなく、次は行動に変えていかなければいけませんね。』
池田先生、本当にありがとうございました。
さらに、医療面接にご協力いただいた、岡山SP研究会と
清輝橋グループの先生方、ありがとうございました。